「バイエル」と「バーナム」は、ピアノを始めたばかりの人に使われる有名な教材ですが、目的や内容に違いがあります。それぞれの特徴を簡潔に比較します。
🎼 バイエル(Beyer)
■ 正式名
「バイエル ピアノ教則本(Op.101)」
■ 特徴
- 19世紀ドイツで作られた古典的な入門書
- 左右の指を順番に鍛えることで「読む・弾く・両手で弾く」技術を習得
- 106番まであり、前半は片手練習、後半で両手練習に入る
■ 向いている人
- 体系的に、音符の読み方・鍵盤の位置などを一から学びたい人
- 古典的な進め方でも問題なく続けられる人
■ 長所
- 教育現場で長年使われており、信頼と実績がある
- 音符読みや指の運びを丁寧に学べる
■ 短所
- 曲が単調で飽きやすいこともある
- 音楽的な楽しさより「練習感」が強い
🕺 バーナム(Burnam)
■ 正式名
「バーナム ピアノテクニック」
■ 特徴
- アメリカ生まれの教材で、「テクニック練習」に特化
- 各曲にユニークなタイトル(例:「スキップしよう」「階段を上ろう」)がついていて、動作イメージと結びついている
- 指の独立・柔軟性を鍛える
■ 向いている人
- 指のテクニックをしっかり鍛えたい人
- 子供〜大人まで、楽しみながら弾きたい人
- 「体で覚える」タイプの人に合いやすい
■ 長所
- 楽しくて短い曲が多く、飽きにくい
- イメージと結びつけることで動作習得がしやすい
■ 短所
- メロディとしての面白さは少ない
- 楽譜の読解力や曲の構成理解は別教材で補う必要がある
📝 結論:どう使い分ける?
目的 | おすすめ |
---|---|
基礎的な楽譜の読み方や両手奏を学びたい | バイエル |
指のテクニックを効率よく鍛えたい | バーナム |
楽しく弾きたい・子供心も大切にしたい | バーナム |
しっかり段階を踏んで学びたい | バイエル |
🔰 多くの教室では、バイエル+バーナムの併用が一般的です。たとえば「バイエルで曲を練習しつつ、バーナムでテクニック強化」という進め方です。
なおこのサイトでも取り上げている、大人のピアノランキングNo.1の東京都港区のミナト音楽教室では、その知見の新しさから、バイエルではなくバーナムの利用を推奨しているようです。